細川、小泉両元総理が原発問題を都知事選挙の争点にされてました。大物政治家が原発に反対する時代が来るなんて、想像もしていませんでした。 財界や官界の影響力から離れた立場になれば自由にものが言えるので、反原発を訴えることもできるのでしょうか?あるいは、電力事業に参入したい勢力から支持を得て行動しているのかも知れません。
福島第一原発の事故で国民の意識も変化したはずですので、原発が廃止に向かう可能性はあります。 廃棄物の処理が難しく、事故が起これば壊滅的な被害が及ぶことから、代替エネルギーの見通しができるなら原発は減らしていくべきと、私も思います。
牛乳の適正な飲み方
牛乳の適正な飲み方、適正量について聞かれることがあります。 残念ながら信頼できる統計を知らないため、確たることは言えません。でも害の可能性は認識しておくべきです。
(免疫系の影響)
害があるとすれば、免疫系への影響は考えられます。北欧では、乳製品の摂取開始が早い子は1型糖尿病の発症率が高いと報告されています。日本人でも同様の作用があるかも知れません。この問題は20年以上前に報じられていますが、日本人での影響を検討した研究は読んだことがありません。北欧ほど1型糖尿病の発生率がない日本では検討が難しいからかも知れません。
異種蛋白で成り立つ乳製品は、人間の体にとっては異物です。アレルギー反応に絡んで、免疫異常が出ても不思議ではありません。乳製品が直接のアレルゲンとならなくても、皮膚の過敏や鼻炎など、様々な疾患に間接的な影響を及ぼす可能性がないとは言えません。
(代謝への影響)
脂肪の含有量も問題になります。栄養不足の時代にはカロリー、脂溶性ビタミン補給は大事で、それらについて牛乳は理想的ですが、飽食の現代においては代謝への負荷が懸念されます。牛乳の摂取量と代謝疾患の直接の関係を調べた統計も知りませんが、大量に摂取した場合の害は懸念されて当然でしょう。
発癌性に関しても、特に大腸癌に関して疑いは持たれていますが、如実な証拠があるとは言えないように思います。
(薬の影響)
乳牛が摂取する飼料や薬によって、人に影響が出る可能性も否定できません。飼料に含まれる農薬、牛に投与されたホルモン剤の影響は気になります。ただ、これについても信用できるデータがありません。乳牛の成長や乳の分泌を促すために、何らかの薬剤が使われることはあるそうです。おそらく牛乳に排出される薬剤の量に関して規制もあると思いますが、どの程度の知見に基づいて規制を定めたのか、その根拠や決定の手続きについては曖昧な部分もあると思います。 農家や官庁からすると、そのような問題を調査されること自体が不安を煽る心配があるので協力したくない、そんな意識が働いているかもしれません。
(適正量は不明)
糖尿病食では、コップ一杯程度の摂取を適正量としています。でも、それは専門家が妥当かなと考えた曖昧な根拠で定めたらしく、効果を実証されたものではないようです。極端に言えば、コップ一杯の摂取でも大腸癌の危険度が増える可能性は否定できません。
でも、乳製品をいっさい摂取しないと、食事内容が非常に貧弱になります。カルシウムの摂取に関しては、おそらく乳製品を利用したほうが効率は良いはずです。ただし、摂取量が多くても健康に何の影響もないと考えるのは無理です。スポーツ選手を目指して数リットル飲む子供もいますが、その弊害はよく解らないので、少なくともカルシウムや蛋白の多い他の食品で代替してはどうかと思います。
また、大人に関しては成長を考える必要はなく、カルシウムの供給源も他にありますので、大量に摂取すべき理由はないと思います。
診療所便り 平成26年2月分より・・・(2014.02.28up)
鬼は外、原発も外で受注