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この夏は季節外れの長雨に見舞われました。豪雨災害が発生し、農作物への影響も出ています。コロナ感染も予想以上の勢いで、世の中に気の滅入る情報が蔓延している気がします。 
でも季節は変わります。活動自粛を我慢強く続ける人は多いので、ワクチン接種が進んで集団としての免疫力が上がり、医療体制を維持できるならば、やがて光明が見えてくると思います。 
感染者が減った地域も多くなっているようです。ワクチン接種が進んだり、感染して獲得した免疫を持つ人が増えた影響と思われます。  
まだまだ酷い状況で、なかなか希望を持てない人も多いはずですが、耐えていけばウイルスに粘り勝ちする未来が見えています。   
今の状態は、やがて終わるはずです。
  
 


 抗アレルギー薬の変更  

院内で使う抗アレルギー薬を整理し、フェキソフェナジン錠をビラノア錠に切り替えます。  

採用前に、まず私達職員が試しにビラノア錠を飲んでみました。鼻水に関しては、特に強力ではない印象でしたが、痒みには有効と感じました。フェキソフェナジン錠も副作用が少ない優れた薬ですが、効果のわりに市場価格が高い傾向が続いています。

これは昨年から続く傾向で、ある製薬会社の不正行為が明らかになり、製造中止の製品が多数出た影響で薬の流通全般が混乱し、自由に購入できなくなったことが関係しています。

院内には他の抗アレルギー薬として、エピナスチン、オロパタジン、ステロイド含有剤などの内服薬と、点鼻薬のブデホル、点眼薬のケトチフェン、フルオロメトロンがあり、これらは今後も採用を続けます。 

抗アレルギー薬に万能の製品はありません。新しい機序の薬が開発されるまでは、眠気などの副作用と折り合いをつける必要がありますし、どの薬でも完璧に症状を抑えることは困難で、苦痛を軽減する程度に留まっている印象です。  

運転中の眠気に不安がある患者さんや、皮膚の痒みに対して治療していた方には、今後はビラノア錠を処方するつもりです。ビラノア錠は、眠気の発生が少なく、効果の発現は早いので、蕁麻疹のような急性皮膚病の時には便利と思います。 

窓口での負担金を軽減する点に関しては、エピナスチンやオロパタジンが安めなので、お勧めになります。ただし、価格の安い薬は眠気が出やすい点に注意が必要です。

価格と副作用、薬の強さに応じて処方を選択できると思います。また、院内にない薬は処方箋を使って処方できますので、フェキソフェナジン錠を続けることも可能です。



 コロナワクチンの副反応発生率   

現在使われているコロナワクチンには、様々な副反応があります。熱や倦怠感などは頻度が高い症状です。反応は若い方に多い傾向があり、それは各国の統計で報告されています。 

注意が必要なのは、地域によって、その発生率が大きく違うことです。海外のデータを引用しても、国内の実情とは合致しません。国別の統計が発表されています(BMJ2021;373:n1435)。    

例えば接種後の高齢者の肺塞栓の年間発生率は、多い国で1%、少ない国で0.1%です。1%というとギョッとしますが、どうやらその中には、ワクチンと関係ない発症が含まれてしまった可能性がありそうです。

脳梗塞など、脳血管系の副反応の発生率も国によって20倍近く違います。英国と米国でも発生率が大きく違いますから、人種の問題よりも診断基準、因果関係のとらえ方の違いが影響したのかも知れません。非常に危険、あるいは安全と言われても、判定している人達の恣意的な判断の影響も疑うべきです。  

年齢や性別によっても、副反応の発生率は大きく違います。若い方のアナフィラキシー反応は、0.016%~0.17%起こる可能性があり、従来の予防接種より注意が必要です。お爺ちゃんが大丈夫だったから、孫も問題なく接種できるとは言えません。 

機序は分かりませんが、ワクチン接種で血栓を作りやすくなる傾向もあるようです。ヘルペスの発症や、心筋炎の報告もあります。それをどの程度気にすべきかは、接種希望者の状態や流行の具合など、多くの事象を総合して考えるべきでしょうが、少なくとも頭のどこかには入れておくべきです。

頻度が少ないから、血栓や心筋のことなど無視して良いとは思えません。また、副反応を怖れるあまりに接種を躊躇し、結果的に感染して不幸な結果につながることは避けるべきと思います。  
  




診療所便り 令和3年9月分より・・・(2021.08.31up)