10月頃から、あらたなコロナワクチン(二価)と、インフルエンザワクチンの接種が始まる予定です。両者を同時に接種することも認められそうです。
ただし、新たなワクチンの効果や副作用は、まだよく分かっていません。血液中の抗体は増えますが、本当に感染を予防する力があるのかは分かりません。 
ワクチンの予約では、また混乱が予想されます。
入荷するワクチンの量が直前にならないと分かりませんので、当院でも事前の予定を立て辛く、受付で予約を管理するのは難しそうです。
接種の開始は市町村によって違うと思います。当院の場合、コロナワクチンは市の予約センターで御予約下さい。インフルエンザワクチンについては、当院の窓口に電話で御相談ください。
  


 薬の流通の混乱  

昨年から国内の薬の流通が混乱しています。多くの薬剤が不足し、医学的な判断とは関係なく薬を中止せざるを得ないか、類似薬に変更を余儀なくされたりする事態が、多数の病院で発生しています。 

混乱が発生した原因は、複数の製薬会社で製造過程に違反があることが分かり、それらの製品が製造中止になったことと、コロナの流行に絡んで、輸入材料の入手や流通全般に障害が出たためのようです。潰れた製薬会社もあると聞きます。 

製薬会社はどうやら余剰在庫を出さないために、生産量を極端に制限しているらしく、急に出荷を増やそうとしても対応しにくい仕組みになっているようです。

その影響で、当院でも薬の変更が必要になっています。ある日突然、それまでの薬が入手不能になり、いつ回復するか問屋でも把握できないため、変更するしかない状況です。今後は代替品すら入手できなくなる可能性もあります。  

政府が複数の会社を処罰したのは、薬の安全性を確保するために必要なことでしたが、いっきにやると現場の混乱は必至です。混乱による健康被害の可能性も考えて、代替品の生産を確保するなど、計画的に対処していただけると良かったと思います。   

皆様にはご迷惑をおかけして申し訳ありません。当院としては可能な限り在庫を確保し、なるべく薬を変更しないで済むように努力します。効能が同じで製造会社が異なる薬を出す場合は、その旨を御報告します。



 コロナの後遺症  

コロナに感染すると、回復後にも症状が残る人がいます。倦怠感、関節痛、集中力の低下、咳などは多い症状で、なかには脱毛、不眠、抑鬱などが出る方もいるそうです。

コロナ罹患後、なにかの症状が一か月以上続く人を調査した報告が出ています{JAMA. 2022;328(7):676-678
 。 これはイタリアの9つの病院からの報告で、職員の3割がコロナに罹患し、その約3割が後遺症を残しました。

流行の第一波で最も後遺症が多発し、第二波、第三波と、徐々に発生率は下がったようです。これはウイルスの株の違いによるのかも知れません。流行の後の方になるほど、ウイルスの毒性は下がる傾向があります。激しい炎症を起こさないで済めば、後遺症が残る確率も減るかも知れません。 

ワクチンの接種回数によっても発生率が違いました。未接種の方で40%、3回接種の方は16%と差がありましたので、ワクチンで後遺症を減らせる可能性も示唆されました。

ただし、これにもウイルスの変異の影響が関与した可能性はあります。ワクチンだけの効果と断定はできません。でも、もしワクチン接種で後遺症を少なくする可能性があれば、ワクチン接種の意義の一つと言えるでしょう。




診療所便り 令和4年9月分より・・・(2022.08.31 up)  

   



 
          

 

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